オルヴィエート散歩・絶壁からの風景

散歩を続けよう。共和国広場からさらに西に行くと、高台の端にさしかかる。

古い家並みが連なる歴史を感じさせる通りにさしかかる。

高台の西北端にはサン・ジョヴェナーレ教会が建っている。1004年建造というこの町最古の聖堂だ。正面に円形アーチの扉があり、薔薇窓、四角いしっかりした鐘楼など、いかにも時代を感じさせる造りだ。
ちょうど修復工事中で閉まっていたが、工具の整理に来た職人さんにお願いして、少しだけ中に入れてもらった。

このように雑然とした内部だったが、奥の壁に描かれたキリスト磔刑図などフレスコ画が残っており、整備されれば素敵な空間になるだろうと思わせる場所だった。

ここから先は絶壁。教会前の小広場は、城壁の外の風景が一望できるスポットでもある。

崖の下に広がる家並み。正面の山の向こうは、先に紹介した「ボルセーナの奇蹟」の起きたボルセーナ湖の町がある。

日が差してきて、田園風景が明るく浮かび上がった。

清々しい風が吹きわたっている。

その広場に子供を連れた若い父親がやってきて、私が日本人とわかると東日本大震災と福島原発事故のお見舞いの言葉をかけてくれた。話を聞くと、彼は結婚して今はオルヴィエートに住んでいるが、出身はウクライナだとのこと。「私たちの国もチェルノブイリ事故で不幸な経験をしました。日本も負けずに頑張って」と励まされた。その彼の愛するお嬢ちゃんの写真を1枚撮らせてもらった。

南側に回ると、花の並ぶ階段を見つけた。

とっても良い天気になってきた。

高低差のある魅力的な景色が展開する。

この辺が最も絶壁具合が分かる場所になっていた。

街中に戻る途中、満開の桜に出会う。

ドゥオモに近づいた場所で、脇道に入ったらこんな壁面装飾が施された建物を見つけた。ルネサンス期に流行したスグラフィット装飾という工法で、地の色を塗り込めた後でひっかくようにして絵を描く手法。チェコ・プラハでもお目にかかった。

北側の小さな公園にはこんな現代的なオブジェが置いてある。

ようやくドゥオモに戻った。狭い日陰の道路から日の当たる大聖堂を正面から見ると、眩しいほどの神々しさを感じてしまう。視覚効果を十分に計算して造られたのだろう。
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