« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月

サンタ・マリア・フォルモーザ教会

P1010079

 サンタ・マリーナ広場を左に曲がって行くと開放的なフォルモーザ広場とフォルモーザ教会が見えてくる。教会は本島内でも最も古いといわれるものの一つ。聖マグヌスの許に胸の豊かな健康的な聖母が現れて「この場所に教会を造りなさい」と告げたことから建てられたというエピソードがあり、「健康的」を意味するフォルモーザという言葉が付けられた。

 この写真は別の路地から見た教会の鐘楼。この路地には「アル・マスカロン」という、おいしいヴェネツィア料理を食べさせてくれるトラットリアがある。

P1010052

 教会内部の祭壇。何度か改築されたが、現存する建物はマウロ・コドッチによって、縦軸下部が長いラテン十字のかたちで建てられた。

P1010087

 教会の正面に向かって右側、小運河に面した鐘楼入口付近の壁に、不気味な笑顔の大きな顔が掲げられている。よく記念写真の背景にされているのを見かける。変顔の像はあちこちで見かけるが、ここの「変顔」が、知名度ではNO1かもしれない。

P1010078

 教会裏手は子供たちの遊具が置かれ、昼下がりから夕方にかけては沢山の子供たちでにぎわう。たまたまこの日は子供が少なく、しかも遊具を前に”哲学的な思索にふける”子供に出会ったので、一枚。ここの前は、ピエトロ・ロンギ作の風俗画などがあるクエリーニ・スタンパリア美術館になっている。

P1010439

 そのスタンパリア美術館で最も印象深かったジョヴァンニ・ベリーニの作品が、街中のゴミ箱のデザインに使われていた。こんなゴミ箱ならいくつ道に置かれていて全く気にならない。逆にイメージアップになるかも、と思った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ミラーコリ教会2

P1010040

 ミラーコリ教会の中に入ろう。主祭壇がとても高い位置にあるのが特徴だ。大きな14段の階段(もちろん13階段ではありません)を昇らなければ祭壇に達しない。従ってミサなどの際信者たちが椅子に座った状態だとはるか上方に見上げる感じになる。その祭壇の中央に縦長の小さ目の聖母子像が祭られている。背景が赤く燃えるような絵だ。壁はアイボリーホワイトの大理石に墨をたらしたような線が記され、それが装飾となっている。天井の肖像画も面白い。

P1010393

 そしてもう一点、帰りがけ出口を出る前に忘れずに上を見上げて欲しい。低い天井にもう一つの美しい聖母子像が描かれている。遠くを見つめる澄んだ表情がとても魅力的だ。個人的には祭壇の聖母よりもこちらの方が親しく感じられる。

P1010045

 次にサンタマリア・フォルモーザ広場を目指そう。南東方向に路地を縫って歩いていくと小さな橋を越えるが、この運河をゴンドラの通り道になっており、角のピザーニ館を始めとした周囲の建物も風情があって、いつも私はここで足を止めてゴンドラの行き交う風景を楽しんでいる。

P1010048

 橋を渡りきった先にあるサンタ・マリーナ広場の家並みも美しい。家々の窓には花が飾られ、サンマルコ広場などのような雄大さとは対照的な優雅さを味わえる。これもまた、ヴェネツィアのもう一つの魅力だ。

 今週は、友人のブログ「絵に描ける珠玉の町村・・・」で、私の写真を掲載してもらっています。今回は南イタリア・プーリア州の白い街・オストゥーニの特集です。右側「お気に入りブログ」欄からご覧下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

本が出来ました

ヴェネツィアの誘惑 ヴェネツィアの誘惑

著者:渡部 純一
販売元:幻冬舎ルネッサンス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ヴェネツィアで出会った幻想的な光景をまとめた写真詩集がやっと出来ました。「立ちながら死んで行く」滅びの美学とでも言うのでしょうか。そんな光景と、そこで浮かび上がる想念の思索を綴った掌編です。アマゾンで購入出来ますので、気に入ったらどうぞ!

| | コメント (7) | トラックバック (0)

サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会1

P1010037

 カンチアン教会のすぐ先にサンタ・マリア・ノーヴァ広場がみつかる。それほど大きな広場ではないが、くつろげる雰囲気を持った広場だ。左側の黄色い建物の1階は仮面の店、その向かいの書店は絵葉書、ヴェネツィアの写真集などが豊富にあり、お土産を買うのにも便利な場所だ。

P1010036

 カンチアン教会側からだと広場への角を曲がるとすぐに仮面の店の人形と鉢合わせするのでご注意を!その背後に見えるのがミラーコリ教会だ。

P1010095

 この教会は建物そのものが魅力となっている。「小さな宝石箱」と呼ばれ、15世紀、ピエトロ・ロンバルドとトゥッリオ・ロンバルドの作。オフホワイトの大理石をふんだんに使い、優雅なたたずまいを見せる。近年修復されて一層きれいになった。また、道が入り組んでいて狭いヴェネツィアでは、1つの建物を四方八方から自由に眺めることはかなり難しいが、この教会だけはどちらからでも眺められるロケーションになっているのもうれしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サン・カンチアーノ教会

P1255420

 教会の奥の道を左に曲がると、カゾン通りに入る。casonとは囚人という意味で、以前はこの辺に軽犯罪者の収容所があった。その関係だろうか、家の壁に「spes mea indeo est」という銘が貼り付けてあるのが目に入る。「希望は神に」という意味だそうだ。

P1010096

 小さな運河を渡るとすぐにカンチアーノ教会が現れる。以前に「優しいマリア様ベスト3」で紹介したマリア様がいらっしゃるのがこの教会だ。ほとんど観光客などは立ち寄らないところだが、このマリア様と対面するだけで、幸せな気持ちになれる。

P1010100

 もう一つ、ここにいらっしゃるキリスト磔刑像も、全身に悲哀をあふれさせて、荘厳なお姿だ。この教会は昼の時間も開いているので、近くを通った時にはどうぞお立ち寄りを。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サンティ・アポストリ教会

P7159213

 バポレットのカ・ドーロ停留所近くにあるアポストリ教会は、定宿のすぐそばにあるのでなじみの教会だ。リアルト橋側からくると、こんな風に鐘楼がみえる。

P1214479

 ここのイチオシの絵はなんといってもティエポロ作「聖ルチアの聖餐」だ。入って右側の礼拝堂に飾られたこの絵は、それほど大きな絵ではないが、存在感は圧倒的だ。注目はルチアの表情。目をくり抜かれた(よく見ると右下の皿に2つの目玉が乗せられている)後だというのに、痛みや悲しみを超越して、ある高い次元に達して初めて得られる強さと凛々しさに満ちている。また、白い衣の輪郭によってすがすがしさが強調されている。気持ちが落ち込んだときでも、この絵を見つめていると体の奥から勇気が湧いてくるようで、いつも励まされる。

P1214481

 また、セバスチャーノ・サンティの「キリストとその使徒」も優雅な作品だ。教会を出るとアポストリ広場になっており、ベンチもあってゆったりできる。出店を出しているおばさんが連れてくる子犬をあやしながら一息つくのにちょうど良い空間だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サン・ジェレミア・エ・ルチア教会

 ナザレ教会から200mほど進むとルチア教会が右側広場奥に見つかる。ここはイタリア民謡でも有名なサンタ(聖)・ルチアが祭られている教会だ。

P1010225

 サンタルチア駅からリアルト橋方面に向かってバポレットに乗ると、ほどなく左側にこの教会が見える。その壁面に「聖ルチアがここに眠っている」と書かれている。ルチアはシチリア島シラクーザの修道女で殉教したが、いろいろな経緯の後ヴェネツィアに遺体が移された。今の鉄道駅の所にあった教会に安置されていたが、駅建設でその教会は壊され、ジェレミア教会に移されるとき、「ジェレミア・エ・ルチア教会」と名前が変更された。こうした理由から、駅名にもサンタ・ルチアの名が付けられたという。

P1214445

 主祭壇には彼女の遺体が安置されたガラスケースがあり、上には金のルチアの立像が置かれている。花や蔦を模った装飾が施されて豪華なたたずまいだ。合計40もの燭台がその中に置かれ、赤く点灯されるとイルミネーションのように美しい。

P1214447

 祭壇の裏側から見た聖ルチアの遺体。身長は1m50cmほど、赤に金の刺繍がなされた衣をまとって横たわっている。周囲には祈願成就を感謝する写真やメッセージがあふれるほど置いてあった。今でも篤い信仰に支えられていることがうかがわれた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »