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2009年3月

桜 六義園1

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 春爛漫、先日桜を見に六義園に行ってきました。満開のしだれ桜をご覧頂きましょう。この庭園は元禄15年、柳沢吉保が築園した代表的な大名庭園で、入口近くにあるしだれ桜が特に有名です。

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 正面入口から入ると、内庭大門からその桜の木が姿を現します。明治時代は三菱の創業者である岩崎弥太郎の別邸となり、昭和に入って東京都に寄贈され、国の特別名勝に指定されています。

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 園内には桜の木は意外に少なくて、5~6本というところですが、一番奥まった吟花亭跡付近にあったこの桜の木が、とても風雅で印象的でした。

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 天気も快晴で、花びらが陽光にきらめいた様子にうっとりしながら、「ああ、やっぱり私も日本人だなあ」と、妙に納得してしまいました。

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サン・マルティーノ教会

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 ムラーノ島の次は、ブラーノ島に足を伸ばそう。ここには16世紀の教会サン・マルティーノがある。ここで最も有名なのが傾いた鐘楼だ。2年前にはその鐘楼がすっぽり修復用の骨組みに覆われていたので、少しは傾きを直すのかと思っていたが、昨年暮れに訪れたときは修復は終わったものの、傾きはほとんど直っていない様に見えた。

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 この教会の至宝は、ジャンバティスタ・ティエポロの「苦難」。彼の初期の作品だが、ドラマチックな画面構成は必見の一枚だ。

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 この像の主はどこかで見たような・・・と思っていたら、何とマリア・テレーザの肖像だった。ヴェネツィアの古い教会にマリア・テレーザがいらっしゃるとは、まさに意外な取り合わせでちょっとびっくり。

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 ブラーノ島は建物の色がカラフルなことでも有名だが、運河に映った風景もなかなか面白かった。

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 島からの帰り道、バポレットの中から遠ざかる島を眺める。こんな遠くからでも、傾いた鐘楼ははっきりと認めることが出来た。

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サンティ・マリア・エ・ドナート教会

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 次に、ムラーノ島の古い教会を訪ねよう。本島北西側にあるフォンダメンタ・ヌオーヴェ停留所から42番バポレットで15分ほどで簡単に行くことが出来る。7世紀ビザンチン様式のこの教会は、12世紀に現在の建物に改築された。レンガ造りの重厚な概観に、2本組の柱列だけが白い大理石で強烈なアクセントになっている。裏側の入口を入ると、孔雀、鶏などの床のモザイクが出迎えてくれる。

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 ハイライトは後陣の天井にある聖母像のモザイクだ。最初に入ったときは10数人の団体観光客がいたため、一度外に出て、改めて無人の教会に足を踏み入れる。賛美歌がかすかに流れる中、中央祭壇の天井に描かれた聖母像と対面する。

 金色の背景の中央に、青い衣に身を包み両の手のひらを前に差し出したマリアが、すっくと立ち上がっている。くっきりとした目鼻立ち、意志の強さを思わせる顔立ちだ。腰から右ひざにかけての衣のひだの流れは、人間マリアの質感を伝える柔らかさに満ちている。左右に開いた窓からさす光が、背景の金色をきらめかせ、空間に浮かび上がる聖母の姿を際立たせる。見つめているうちに心が洗われるような気持ちになっていった。

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 別室の礼拝堂には、木製の見事な聖人たちの彫像が並んでいた。

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 そして、出口付近には、もう一体の母子像が待っていた。こちらもまた、ほれぼれするような慈しみに満ちた表情が印象的だ。

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 この島はヴェネツィアングラスの生産地としても知られる。13世紀後半に、火災による災害が本島で発生することを防止するために、ガラス製造工場をここに移転させたのが始まりだが、一方では高度の製造技術が他国に流出しないよう厳重監視体制を敷くための措置でもあったようだ。製造所のショーケースにあったお気に入りのグラスを一枚。

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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会2

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 マッジョーレ教会でのもう一つの楽しみは、ここの鐘楼からの眺めだ。内部左奥にエレベーターがあり、ここに上ると360度の眺めが満喫できる。特に中世にはまさに表玄関だったサンマルコ小広場とその周辺を一望に出来るという点では、サンマルコ広場の鐘楼よりこちらのほうが価値があると言うことも出来そうだ。

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 ドゥカーレ宮殿とライオンの載った円柱、そして広場の観光客たちが、こんな風に見える。

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 教会ファザードの像が、ちょうど対岸のサルーテ教会を見つめているような角度になっている。これは約1年半前の写真で、サルーテ教会の屋根が修復工事中だったが、昨年暮に行ったときもまだ工事は続いていた。ヴェネツィアの街中で全く修復工事がないという光景にはお目にかかったことが無い。

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 冬場に行けば、ジュデッカ島の奥に沈む夕陽を浴びて金色に輝くラグーナを一望することも可能だ。ただ、冬場は鐘楼の閉まる時間も早いので、確認が必要だ。

 ここのエレベ-ター担当の若者は、とても話好きで、鐘楼に昇るまでの10数秒の間に乗客の国籍を次々に当てて、自慢げだった。オランダ人観光客が話しかけると、「アムステルダムに行きたいんだ。そのためにお金を貯めているんだ」と、屈託なく話していた。もう、その夢は実現しただろうか。

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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会1

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 今回からは本島を離れて離島にある教会を訪ねてみよう。まずは最も近い島、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島にある同名の教会は、サンマルコ広場からもよく見える絶好の写真ポイントでもある。建物はアンドレオ・パラーディオの傑作とされ、ラグーナに浮かぶその姿は優雅で秀麗だ。

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 古典的様式によって16世紀に建てられたこの教会の内部は、透明感にあふれ、澄み切った空気に満たされた感覚だ。パラーディオの建築は、ジュデッカ島のレデントーレ教会に入った時も、同様の気持ちにさせられた。

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 この教会の至宝は祭壇右に掲げられたティントレットの「最後の晩餐」だ。このテーマでは多くの絵が、正面にテーブルを置き一列にイエスと使徒たちが並ぶという構図が取られているが、ティントレットはテーブルを画面を斜めに横切るように配置するという大胆な画面構成に挑戦した。

 これによって絵は非常にダイナミックになり、さらに十二使徒だけでなく市民や家畜までも登場するという異例の晩餐シーンとなっており、注目の作品だ。ただ、とても暗い画面のうえに、上からの光が反射してとても見にくい角度にあるので、出来ればオペラグラスを用意して少し離れた光の反射しない場所からの鑑賞がベターだろう。

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 さらに、入口右側の壁にあるのがこの絵だ。ヤコポ・ダ・パッサーノの「キリスト降誕」。こちらも光の反射があり、初めてここに入った時はティントレットの作品ばかりに気を取られて見逃してしまったのだが、2回目の訪問で、闇の中に浮かび上がるイエスと、わが子を慈しみにあふれた表情で見守るマリアの姿を見つけたときは、その神々しさに言葉を失った経験がある。ぜひお見逃しなく!

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サン・モイゼ教会

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 サント・ステファノ広場のすぐ前にはアカデミア橋があり、それを渡ればアカデミア美術館に着くが、そちらには行かず、今度はスペジエール通りをサンマルコ方面に進む。サンタ・マリア・デル・ジーリオ教会を過ぎると、3月22日通りに入る。ここはヴェネツィアの中でも指折りのブランド通りで、フェラガモ、グッチ、プラダなどの有名店が軒を連ねている。中ほどまで歩いていくと、前方突き当たりにサン・モイゼ教会が姿を現す。

 ご覧のように正面ファザードは無数の彫刻や浮き彫りで覆われている。これをバロックの傑作という人と、ゴテゴテの悪趣味と切り捨てる人とに評価は二分されるだろう。とにかくおびただしい彫刻であふれており、異様な景観であることだけは確かだ。

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 正面広場前の運河はゴンドラの発着所になっており、シーズンにはまさにラッシュのように観光客を乗せるゴンドラがひしめき合う。

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 中に入ると、主祭壇背後の飾りが目に飛び込む。モーゼがシナイ山頂で十戒を授かる場面が、絵画ではなく石を使って立体的に構成されている。このような構成はバロック建築のあふれる南イタリアのレッチェの教会で見たことがあるが、ヴェネツィアではここ以外にはお目にかからない。これもまさにバロック調の典型のようだ。

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 とても古い教会だが、夕方のミサを終えて、普段は閉まっている左手のドアが開いたとき、その向こうに明るいショーウインドウが輝いていた。最新のファッションをまとったマネキンはヴァレンチノの店。まさに古い伝統と新しい流行とが同居したヴェネツィアの一面を象徴しているようだった。

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サント・ステファノ教会

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 サルヴァドール教会から左側のオボ通り(カッレ・デッロボ)を進もう。劇作家にちなんで名付けられたゴルドーニ劇場、ヴェネツィア一立派なライオン像のあるマニン広場を過ぎて、夕方からレストランのイスが並ぶサンタンジェロ広場に入ると、サント・ステファノ教会の傾いた鐘楼が見えてくる。

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 教会に入ってまず目に付くのは格子状の船底型天井だ。ヴェネツィアでも4か所だけの特徴的な天井で、重厚な印象だ。たまたまここで葬儀に同席する形になったことがあったが、粛々とした式にぴったりの雰囲気だった。

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 そこだけ有料になっている右側の礼拝堂に入ると、ティントレットとその工房で制作した「最後の晩餐」に出会うことが出来る。非常に動的な描写だが、サンジョルジョ・マッジョーレ教会にある彼の同名の作品よりは晩餐の席にフォーカスした描き方になっている。

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 室内はこんな感じで、絵画に包みこまれるような空間だ。絵画の保存状態も良好で、うれしくなる。

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 外はサント・ステファノ広場。12月になると恒例のクリスマス市がここで開かれる。クリスマス用の食品、飾り付けの露店などが並ぶだけでなく、週末などは歌や踊りのイベントもある。私のここでの楽しみは何といっても温かいホットワイン。

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サン・サルヴァドール教会

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 久しぶりにヴェネツィアの教会巡りを再開することにしよう。今回のルートは商業の中心、リアルト橋からのスタートだ。橋をサンマルコ広場側に降りて、マッツィーニ・メルチェリア通りを少し入ると、右手にあるのがサン・サルヴァドール教会だ。入口の階段を上がって中に入ると、真正面の祭壇にティツィアーノの「キリストの変容」が飾られている。

 すっくと立つキリストの姿の後方で湧き上がる妖しい雲の模様が、荘厳な雰囲気を一層強調し、身の引き締まる思いにさせてくれる。

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 06年の冬、偶然にこの教会で行われた結婚式に遭遇したが、キリストの絵に向かって新郎新婦が愛を誓う姿は、とても感激的だったことを印象深く覚えている。

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 主祭壇に向かって右身廊には、これもティツィアーノの傑作「受胎告知」がある。受胎を告げられたマリアの驚きの表情と動作の表現は、フラ・アンジェリコやダ・ヴィンチの同名の作品に比べてとてもダイナミックとさえ言えるほどの動的なリアクションで、興味深い。

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 帰りがけに、ちょっとだけ足を止めて出口に向かって右側の壁に架かった小さな額に注目したい。ペンダントをかけたシルクの女性像の刺繍がそっと飾られている。清楚で慎み深いこの刺繍は、どんないわれを持っているのだろうか。

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狭い通り

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 ヴェネツィアの街を歩いていると、あちこちでとても狭い通りにぶつかる。それで、先日の旅ではメジャーを持参してどのくらいの狭さかを計ってみた。その結果を報告しよう。

1 [55cm」 ヴァリスコ通り(Cl Varisco)

 ミラーコリ教会の北側、魚介類を売る出店の出ているステラ広場から、この出店を背にして真っ直ぐ進むとヴァリスコ通りに入る。この通りに入った付近は人通りもあり1m以上の幅があるが、一つの道と交差した先の運河に行き着く10数mの部分は極端に狭くなっている。最も狭い所は実に55cm。完全に人一人がやっと動けるという限界ぎりぎりの狭さだった。ただ、ここは全く人の通った気配は残されていなかった。

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2 [64cm] ロッキオ・グロッソ通り(Careseria de l’ochio grosso)

 アルセナーレ停留所で降りて、アルセナーレ(国営造船所)を目印に進む。正面からサン・マルティーノ教会側の側面を回りこんで縦長のゴルネ広場に行き、すぐ左のバスティオン通りに曲がると2本目の小路がこの通りだ。長さは10mほどでその先に交差するピッシーナ・サンマルティン通りが見えるのだが、たどり着こうとすると、両肩に左右の建物の壁がぶつかりそうで、決して走ったりは出来そうにも無い。

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3 [69cm] ストレッタ通り(Calle Stretta)

 リアルト橋を渡りサンポーロ地区に入ってすぐ左折し、運河沿いに進むと右側にサン・シルベストロ通りがある。ここからサン・アポナル広場まで進む。さらにアルギリッツィ広場に入って行き止まりの建物まで進むと、その左側にストレッタ通りが見つかる。ここは石畳3枚分の広さ。名前がイタリア語で「狭い小道」という意味なのだから、自他共に認める狭さだ。ただ、通行者は結構多い。犬の散歩道にもなっているらしく、私の前を若い女性が3匹の犬を連れてさっそうと通り過ぎていった。広場は子どもたちの遊び場になっており、乳母車(車の無いヴェネツィアだが、乳母車だけは許可されており、よくみかける)若いお母さんたちの談笑の場でもある。晴れた日の午後など、明るい話し声がゆったりした空間に響きわたっている。

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4 [77cm] ラフィネリア通り(Corte Rafineria)

 アルゴリッツィ広場からストレッタ通りと反対側に目をやると、この通りがある。とても短い小路で、奥の小さな広場に突き当たってあっという間に道が終わる。狭いと思う道は大体石畳3枚分くらいが多いのだが、ここは一部ちょっと大き目の石畳2枚という場所がある。

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5 [86cm] クルニス通り(Ramo Secondo Del Curnis)

 サン・アポナル広場に戻って、広場から少し右側に行くとこの通りがみつかる。リアルト橋から奥に入ったこの周辺はヴェネツィアの中でも特に狭い通りの多い地区になっている。地面の部分はそれほど狭くないのだが、3階付近から上は出窓のようになっていたりするため、ほとんどくっつきそうで、圧迫感はここが一番あるかも、という雰囲気だ。

   

  

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ヴェネツィアカーニバル(Carnevale di Venezia)スペッターコロ3

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 祭りもいよいよ終盤、舞台のそでで花火が打ち上がりました。

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 フィナーレにはマリエたちや出演者が舞台に勢ぞろいし、観客の拍手が巻き起こりました。

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 イベントが行われた舞台は、こんな形で、夜も光輝いています。

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 真夜中、無人の静けさを取り戻したサンマルコ広場の上空に、月がひっそりと姿を現していました。

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 最後に、ヴェネツィアで出会った人たちの中で最も印象的だった少女。いつか又この可憐な少女と、この広場で会えることを祈りながら、カーニバル特集を終了します。

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