ガウディ カサ・バトリョ7
カサ・バトリョの屋上には竜がいます。というか、屋上のオブジェが、私にはまるで雄々しくうねる竜の背中のように思えるのです。
この建物は全体が曲線で構成された特異な空間です。そのような芸術は、例えばアール・ヌーボーなども同様ですが、ミュシャのポスターやエミール・ガレのガラスなどは植物の曲線がモチーフとして使われています。対して、ガウディの曲線は、動物系の匂いを濃厚に漂わせています。恐竜の骨格とでも言えばいいのでしょうか。言葉の矛盾になってしまうかもしれないけれど、「硬い曲線」が主張します。
この写真で連想してしまうのが、背だけを覗かせたドラゴン。その稜線が丸い筒を繋げて形成されているように見えるのです。
そして、さらに特徴的なのが屋根瓦。屋上部分のアーチを覆うために特別に焼かせたオリジナルの瓦が自由奔放に(つまり不規則に)並べられています。これはどう見ても“うろこ”。
そのうろこが、夜になりライティングが始まると、まるでしずくが垂れているかのような幻想的な光景を演出します。
これほど攻撃的な瓦なんて、私にとっては全く初めて出会った姿でした。
すっかり夜になって、濃い藍色の空をバックに、ドラゴンの背中が浮かび上がりました。
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