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2010年4月

フェニーチェ劇場2

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 数年前の1月29日午後9時、フェニーチェ劇場の前に立った。1996年の1月29日午後9時、この劇場は心ない電気工事業者の放火によって、まさにその時間に炎に包まれていた。車の通れないヴェネツィアの道路、水上から消防船による消火作業は困難を極めたであろうことは容易に想像できる。

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 気温3度。吐く息が白い。この日の劇場は、プッチーニのオペラ「La Rondine」が上演されていた。その時間はちょうど幕間の休憩時間だったようで、観客の一部は玄関に出て談笑する姿も見られた。正面上部に吊り下げられたエンブレムはフェニーチェ(不死鳥)を象っている。

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 暗くてちょっとわかりにくいが、玄関にはユーロ、イタリアの旗と同時にヴェネツィア共和国時代の国旗も掲揚されている。この劇場が共和国時代から連綿とオペラの歴史を引き継いできた証しとも見える。傍らには階段に腰を下ろして何事か語り合う少女たちの姿も。

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 遠くから鐘楼の鐘が聞こえてくる。サンマルコの鐘楼だろうか。星が瞬く夜、平穏さ。日常の静けさの中にいられることの素晴らしさ。先人の創り出したドラマに酔いしれる一時を持てる喜び。フェニーチェの惨劇の歴史を思い起こさせる夜だけに、一層その有難さを実感する夜だった。

 ただ、帰り道、思いがけぬ“事件”に出会った。サンマルコ聖堂が燃えている!

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 と思ったのは勘違いで、実はこの日はまだカーニバルの最中。祭りの一環でサンマルコを赤くライトアップしていたのだった。ちょっとビックリのライティング。

 今週後半からイタリアに出かけます。そのためブログは5月下旬までお休みします。申し訳ありません。帰国後は新しいイタリアの風景等をお届けできると思います。よろしくお願いします。ただ、アイスランドの噴火の影響で飛行機がちゃんと飛んでくれるかどうかが心配ですが・・・。 ひとまずは Arrivederci!

 

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フェニーチェ劇場1

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 今回と次回は、ヴェネツィアを代表する歌劇場「フェニーチェ劇場」の紹介です。フェニーチェとは不死鳥を意味する言葉ですが、その名の通り、何度も見舞われた災害から蘇った歴史を持つことでも有名です。まずはその歴史をちょっと・・・

 ヴェネツィアは17~18世紀にかけてオペラの全盛期を迎え、街中に16もの劇場が林立していた。しかし、1773年、その中でも最も優美だったサン・ベネディクト劇場が火災で焼け落ちてしまった。そのため新しい劇場を建設しようと公募が行われ、客席1500の新劇場が1792年に完成した。この劇場がフェニーチェ劇場と名付けられた。

 当時の観客席は、ボックス席はすべて同じ型同じ広さに設計されていたが、間もなくナポレオンの支配下となったとき、「皇帝の特別席を」とロイヤルボックスが増設された。だが、1836年12月、この劇場もストーブの火の引火して全焼、1年後にまた再建された。

 しかしまだ不幸な事件は続く。1996年1月29日、劇場内の補修作業工事中に出火、またまた劇場は灰と化した。この火事はその後の捜査で放火と判明した。補修作業の遅れで違約金を求められた電気工事業者が、その遅れを“帳消し”にするための放火だった。そうした幾度もの災難にもかかわらず不死鳥はまた蘇った。2003年12月、改めて劇場がオープンし現在に至っている。

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 外観はすっきりとした装い。サンマルコ広場から10数分の場所にあり、小さな広場に面して建っている。

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 観覧席に上がる階段。この部分はロイヤルボックスに通じている。

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 ナポレオン時代に設置されたロイヤルボックス部分の装飾。さすがに華麗。

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 そのロイヤルボックスから眺めた舞台。この日はオーケストラのコンサートがあるらしく、舞台上には楽譜立てが並んでいた。

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天井のシャンデリアも優雅なたたずまい。

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ヴェネツィアと雪山2

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 今回もリド島から見えた雪山の風景です。これは前回から2年後の1月。このときの方が空気が澄んでいたような感じですね。

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 中央付近のクーポラのある大きな建物は、S・G・エ・パオロ教会。歴代のドージェの墓や記念碑がありますね。

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 左の鐘楼はサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会、右側がサンマルコ広場の鐘楼。こんな角度で両方の鐘楼を入れるのは結構苦労しました。

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 こちらの鐘楼は確かサンフランチェスコ教会のもの。この鐘楼にはまだ昇ったことがありません。この辺からの山の形がとても美しいですね。

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 バポレットでぐるりと周って、サンミケーレ島付近から眺めた雪山です。

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 こちらはまた大分場所が変わって、キオッジャに渡るフェリー乗り場があるリド島の外れ、マラモッコ付近から見たところ。確か、左側の鐘楼がサンマルコ広場のですね。

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東京スカイツリー

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 先週末、建設中の東京スカイツリーを見に行ってきました。3月29日に東京タワーの高さを追い抜いて338mとなったこの塔、2年後の完成時には634mに達し、自立式電波塔としては世界一になるのだそうです。塔近くの十軒川に映る姿もなかなか美しい。

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 その水に映った塔の先端付近では、カモが悠々と水浴中。この光景になぜか、アクアアルタに見舞われたヴェネツィア・サンマルコ広場で、水に映った鐘楼の先にいたハトの姿を、思い出しました。

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 真下から見上げる塔。さすがに高い!

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 浅草に移動。隅田川沿いにある公園の桜が満開でした。

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 あのビール会社の金のモニュメントとの位置関係はこんな感じ。

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 浅草寺の五重塔からでも、スカイツリーがよく見えます。

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 そして雷門(左端)とスカイツリーの両方を見ることの出来る場所が、この交差点付近でした。塔の建設現場付近にはマニアも沢山。建設が始まった時から毎週欠かさずに写真を撮り続けている、という人にも出会いました。

 これでまだ完成時の半分の高さですから、2年後にはとてつもない巨大な姿になるわけで、関心の高さもわかる気がしました。

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ヴェネツィアと雪山

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 ヴェネツィアはもちろん海の都ですが、山からもそう離れているわけではありません。ドロミテへの拠点となるコルティナ・ダンペッツオまでも直線距離にすれば80キロくらい。従って時には町の背景に山並みが見えることがあります。

 ある冬の晴れた朝、リドのホテルから対岸のサンマルコ広場方面を見ると、なにやら白いものが浮かんで?いる。目をこすってよく見ると、なんと雪山が背景に現れていた。急いでカメラを取り出して撮ったのがこの風景です。ちょっと珍しいでしょう。

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 サンマルコの鐘楼からスキアヴォーニ河岸全体まで含めて眺めると、雪山が背景にきれいに広がっているのがよくわかる。

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 ホテル・ダニエリからピエタ教会付近の風景です。ドロミテそのものではなく、それに連なる手前の山々だと思います。

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 さらにずっと東側の山々はなかなか切り立った姿。

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 これはどちらの方面か、ちょっと確定できず・・・

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 右側のクーポラはサルーテ教会、そして左手はレデントーレ教会かな。

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 上空にはちょっと膨らんだ三日月がふんわりと。

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 左手のコルチャーナ図書館と右手のドゥカーレ宮殿に挟まれた鐘楼のすっきりとした姿はとても好きだが、背景に白が加わると、さらに浮き立って見えるようだ。

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 すこし時間が経ってバポレットでサンマルコに向かう途中。朝焼けのオレンジが消えてすっきりした空気感が感じられる。

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