« バチカン 1 世界で一番小さな国 | トップページ | バチカン 3 バチカン博物館のラファエロ »

バチカン 2 サンピエトロ大聖堂

P10100291

 サンピエトロの入り口を入ってすぐの右手、「ピエタ」は静寂に包まれてそこにあった。

 深い悲しみに沈むマリアの姿があまりにも神々しく、ただ、黙して見つめることしか出来なかった。

 その、哀しいまでの美しさは、マリアにとっての極限の絶望に加えて、幼くして母を亡くしたミケランジェロの、若いままで凍りついてしまった母への思慕の念とが入り混じって、孤高の情念を形造っているからなのだろうか。

 とても辛い。しかし、ここでピエタと対面することによってのみ、これほどの芸術の高みに触れることの出来るという幸せの感慨もまた、同時に心を満たしていた。

P5062849

 今回はサン・ピエトロ大聖堂の内部に入ってみよう。まずは、入口付近にいる衛兵さんのスナップから。彼らはスイス兵。服装はミケランジェロのデザインだということを聞いたことがある。

P1010054

 ミケランジェロの「ピエタ」は、彼が25歳のころの作品。ミケランジェロの作成したピエタは現在4作品が残されている。ここのほか、フィレンツェのドゥオモ付属美術館、アカデミア美術館、そしてミラノのスフォルツァ城内の市立博物館で見ることが出来る。ただ、彼のサインがあるのはサン・ピエトロのものだけだ。以前、その4つのピエタを見るための旅をしたことがあった。

P1010045

 聖堂中央にあるクーポラから光が差し込む光景は、クリスチャンでなくとも敬虔な気持ちにさせられる。

Pa136019

 その真下にそびえるようにあるのが、ブロンズの天蓋。法王の祭壇を囲んでおり、ベルニーニの作だ。

P1010019

 見上げると、首が痛くなりそうなくらい。

Pa136009

 クーポラはミケランジェロの設計になるもの。当時の天才は何でも出来てしまったようだ。この真下、地下にはサン・ピエトロの墓がある。

P1010006

 こちらはアレクサンドロ7世の墓。流麗な衣服の裾模様などは、まさにベルニーニの真骨頂。

P1010026

 これはイノセント12世の墓。聖堂中ほどの右手にある。フィリッポ・デッラ・ヴァッレ作。衣服の感じがベルニーニとは違うのがわかる。こうした彫像のモニュメントも内部にはあちこちに配置されている。

Pa136021_2

 そしてこのお方が聖堂の名前にもなっているサン・ピエトロ(ペトロ)様。彼の足に手を触れて御祈りをする人が多く、足はピカピカの金色に輝いている。この写真ではおじさんが足に触っているので、ピカピカぶりは見えません。

P1010025

 内部にはミケランジェロのクーポラだけでなく、別のクーポラもある。こちらは天井画が描かれていた。

P1010120

 ちょっとアップしてみると、どうもこれは聖母被昇天を描いたもののようだ。写真撮影が禁止になっているのでここでは掲載しないが、システィーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画など、いづれにしても、教会の中はちょっとした美術館ではとても太刀打ちできないほどの貴重なものがあふれている。

 次回はそんなバチカンの、さらに貴重な美術品が目白押しのバチカン博物館に行ってみよう。

|

« バチカン 1 世界で一番小さな国 | トップページ | バチカン 3 バチカン博物館のラファエロ »

バチカン市国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1035791/36074600

この記事へのトラックバック一覧です: バチカン 2 サンピエトロ大聖堂:

« バチカン 1 世界で一番小さな国 | トップページ | バチカン 3 バチカン博物館のラファエロ »