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パリ通りの壁面装飾下 プラハのアールヌーヴォー

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  96番地「ヴィーナスの競演」

 

 螺旋階段のビルの隣りの玄関。フクロウを挟んで向かい合った豊満な2人のヴィーナスが、お互いに自分のスタイルを競い合っているようだ。壁には花模様がちりばめられ、角には母子像の絵画も飾られて、建物全体が輝いている。以前はこの建物は娼婦の館だったとのことだ。

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 68番地「メリクール像」

  このビル屋上には商業の神様・メリクール像が手を挙げている。まるでこれから空へ飛び出すかのような軽やかな姿が印象的。ここはグッチの店が入っていた。

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 同「ダンスはまかせて」

 天を仰ぎながら、今にも踊り出しそうな2人の女性。間もなく本番を控えたダンサー達のようにうきうきした雰囲気が漂う。

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 旧市街広場のビル群

 ここからはもうパリ通りの終点・旧市街広場になる。その向かって一番左のビルから。

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 パリ通り角「苦役に耐える」

 先ほどの女性たちとは全く反対に、厳しい労役中といった彫刻。でも、いつかはこの苦しみから抜け出していつかは我々の理想とする社会を、と内に闘志を秘めて耐えているイメージが伝わってくる。

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 同

 夜に見ると、なおさらそんな苦しみのイメージが増幅する。

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 934番地「秘密の発覚」

 隣のビルには2階バルコニーで、何かを指摘するように指さす女性と、たじろぐ女性。今まで隠していた秘密が暴露された瞬間の劇的な場面に見える。

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 チェコ通産省ビル「勝利を我らに」

 先ほどの旧市街広場写真の左から3番目のビル。アオルヌーヴォーの華麗な装飾が素晴らしい。屋上の兵士は高らかに勝利を宣言しているかのようだ。

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 2階部分の中央には王冠が備えられ、甕を持つ2人の天使が祝福している。

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 カプローヴァ通り16番地「プラハの人魚」

 両手を軽く上げ、両サイドに合計10匹の鯉に囲まれた像は、まるで水辺に浮かぶプラハの人魚のようだ。

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 1067番地「健やかに育て 我が子よ」

 ルネサンス期などの母子像とは全く違う、かなり現代的な構図の母子像だ。

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 ビルコーヴァ通り132番地「5人の労働者」

 ビルコーヴァ通りを市民会館側に進むと、労働者たちが腕を組んで待ち受ける。レンガ色の建物だけにいかにも日焼けした労働者風だ。

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 カフカの生家

 カプローヴァ通りに入る角にはフランツ・カフカの生家があった。城、変身など不条理の小説で有名だ。今はここが博物館になっている。

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 すぐ近くにはカフェ・カフカも。

出来るだけ建物の順序に説明したつもりだが、番地の数字はかなり不規則に付けられており、完全に正確でない部分もあるのはお許しください。装飾の名称は、姿の印象などから勝手につけたもので、一般的に決まった名称はありません。なお、「プラハのアールヌーヴォー」(田中充子著)を参考にしました。

 

 ふと気づいたら、13日にアクセス数10万件を突破していました。最近は1日200件を超える日もよくあります。本当に読者の皆様に感謝です。

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