サン・レミ・バジリカ聖堂

うららかな日曜の朝、ホテル近くのバス停からサン・レミ聖堂に向かった。この聖堂もランス大聖堂、トー宮殿と並んで世界遺産に登録されている。

堂内に入ると、ちょうどミサの最中だった。とても広い空間なので、邪魔にならないように後方から写真を撮りながら終了を待った。

聖堂の建設が始まったのは1007年。以後何度も修復を重ねて、ロマネスクとゴシックの共存した様式になっている。頭上のシャンデリアが豪華だ。

エコール・ド・パリの画家藤田嗣治は1959年、この聖堂を訪れた。

祭壇のロウソクを灯そうとした時、辺り一帯に神秘的な光が広がるのを体験したという。その経験を機に、彼はカトリックに改宗し、この地に礼拝堂を建設することになるが、その話は次回に。

この教会には、名前の通りサン・レミ(聖レミ)の遺体が安置されている。彼は初代フランフ国王クローヴィスに洗礼を授けた司教。これによってフランク王国はキリスト教の国となるわけだ。また、この儀式の最中に聖霊を意味する白い鳩が現れて聖油をクローヴィスに運ぶという奇蹟が起こった。つまり、フランス建国に際し、神の意志が働いた教会とされ、後に国王の戴冠式はランスで行われる決まりとなったという。

そのクローヴィスの洗礼の場面が身廊の奥に再現されていた。

そんな訳でここは洗礼がキーワードとなっているらしく、こちらにはキリストの洗礼のレリーフがある。

祭壇には立派な金の箱のようなものがあった。reposeと書いてある。休息、あるいは永眠という意味もあり、これは聖遺物が入っているのかも。

随分と意匠を凝らしたものになっている。

南袖廊に回ると、こんな群像に出会った。横たわったキリストを囲んで悲しむ聖人たちの構図は「ピエタ」。バチカのサン・ピエトロ大聖堂にあるミケランジェロのピエタ像とはまた違った表現になっている。後方のステンドグラスからの青い光が神秘的な感じを演出しているようだ。

地下に通じる階段の鉄柵に日が当たって、その変化に富んだ模様がシルエットになって映っていた。

まるでレースのような細やかさが面白かった。
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