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聖母被昇天大聖堂の祭りに遭遇した

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 ルジャ広場の南側に、高い塔を持つ大聖堂がある。聖ヴラホ教会や一段高い場所にある聖イグナチオ教会など立派な教会があるためあまり目立たないが、ここが大聖堂だ。

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 城壁の高い所から見ると、美しい姿全体を見ることが出来る。

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 でも、平地で見るとちょっとおとなし気に見えてしまう。

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 1192年、イギリスのリチャード王が十字軍からの帰り道、ドゥブロヴニク沖で船が座礁、これを助けてもらったお礼にと、王の資金援助があり教会が建てられた。日本ではちょうど源頼朝が征夷大将軍になった年ですね。1667年の大地震で壊れたがバロック様式で再建され、現在に至っている。

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 明るい光が差し込む軽快な内部。

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 こんな絵画を見つけた。構図からして多分最後の晩餐。そうならば、黒いマントをかぶってキリストの後ろから部屋を出ようとしているのがユダだろうか。

 
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 十字架を背負ったキリストの姿を描いた現代的な作品。なかなか面白い作品だ。

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  こちらも同じ作家の作品。キリストのゴルゴダの丘への道行きの一連の行動をシリーズで作品化したもののようだ。

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 ティツィアーノの作品があると聞いていたが、よくわからず司祭さんに聞くと、この主祭壇にあるものがそうだとのこと。

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 テーマは聖母被昇天。そういえばこの教会の名前もそのまま「聖母被昇天大聖堂」だった。ヴェネツィアのフラーリ教会にも同名の彼の作品があるが、それと比べるとちょっと迫力に欠けるような・・・。元は別の教会にあったものだが、その聖ラザレス教会が倒壊してしまい、こちらに移されたそうな。額縁なしのむき出し状態で飾られているのはそのためなのだろうか。

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 近くを散歩して戻ってみると、ルジャ広場周辺に人が集まっている。

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 近づいてみたら、大聖堂のファザード前でミサが行われていた。

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 ミサの後、教会内にある聖母子の額絵が、神父たちによって広場に運び出された。

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 そう、気が付けばこの日は8月15日。聖母被昇天の祝日だった。つまりマリア様が天に召された日で、そのお祭りが行われていたのだ。この教会の名前そのものが聖母被昇天大聖堂だった。

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 教会の聖人像が見守る中、行進は街に出て行く。

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 今年春の復活祭の時グッピオで見た「死せるキリストの行進」は、まさに磔になって死んだキリストの等身大の生々しい像が行進したので迫力十分だったが、こちらは額絵ということでこじんまりとした行進に見えた。

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 翌日、聖イグナチオ教会に向かう小路の隙間から大聖堂の塔がすっきりと切り取ったように見えた。青空に映えて美しかった。

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