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2015年1月

中世の原色が鮮やかによみがえる・北袖廊ーシャルトル大聖堂③

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 シャルトル大聖堂には3つの入口がある。正面は西の扉口で、前回紹介したイルミネーションの場所。その他に南と北の2つの袖廊からの入口もあり、そこでもそれぞれプロジェクションマッピングが実施されていた。今回は北袖廊。800年もの歴史を遡り、聖人たちが華やかな衣装で蘇る。

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 最初は扉口の枠だけが青白くライトアップされていた。

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 正面から見ると、聖人たちが縁どりされただけの形で浮き上がる。

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 照明が強くなった。

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 と、白いアーチが渡されて、

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 タンパンの枠が赤く変わって行く。

*タンパンとは、扉口上部の半円で囲まれた部分で、そこにそれぞれの扉口の中心テーマが表現される。

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 聖人たちの像にも色彩が。

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 いずれも髭を生やした聖人たちのあでやかな姿だ。

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 中央タンパンにも次第に色が染められる。

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 どんどん鮮明さを増して行く。

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 見事に黄金色に輝いた中央扉口。完成当時はこのように豊かな色彩で光を放っていたのだろうか。

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 扉口の上のバラ窓の部分にも光が当てられて、全体が明るくなって行く。

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 中央タンパンでは、キリストが聖母マリアに王冠を授ける「聖母戴冠」のシーンが展開されている。あまりアップにしすぎるとそれぞれの表情までは細密に再現されていないことが分かるが、それにしてもここまで光で表現するのは相当な技術だ。

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 少し右のサイドから見てみた。タンパンの奥行きにもちゃんと合わせたライティングがされている。

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 中世の扉口完成時には聖人像にも色彩が施されていたことが解明されている。この空間は800年物歳月を一気に遡るタイムスリップの場所だった。































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大聖堂ファザードの千変万化ーシャルトル大聖堂②

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 シャルトルの街では毎年「光のシャルトル」と題して街中をイルミネーションで彩るイベントを開催している。中でも最大の見どころは大聖堂のプロジェクションマッピング。

 夜10時30分過ぎから始まるイベントを見に出かけた。

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 夏至直後とあって空はまだ明るさを残している。

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 ファザードのバラ窓の上に「CHARTRES」の文字が浮かび上がった。

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 青色が次第に範囲を広げて行き、

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 全体が青く輝いた。

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 中央、ちょうどバラ窓がある部分が光りだして、

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 右下に。この大聖堂の特徴でもある円柱人像が姿を現す。

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 1000年にもわたってシャルトルの街を見つめ続けてきた像たちだ。

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 次に放射状に光が発散して、

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 何か所にも円が出現。

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 瞬く間に聖堂全体が赤く染まった。

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 今度はまた青く変化し、

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 人像が再び現れ、

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 すっきりと青く変わる。もう濃いブルーとなった夜空と、明るい青の大聖堂が見事に融合した時間だ。

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 骨格のような白枠でふちどりされたファサード。

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 最後はもうすっかり闇となった空に大聖堂の尖塔が突き刺さるようにそびえ立って、プロジェクションマッピングは終了した。

 暮れゆく空と、輝きを増すファザードとの微妙な色合いの変化に、時間のたつのも忘れて見入ってしまった。












































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大海に浮かぶ帆船のようにーシャルトル大聖堂①

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 今年の海外特集は、フランス・シャルトルの大聖堂からスタートしよう。シャルトルは古くから巡礼の聖地として栄えてきた。その中心となるシャルトル大聖堂はゴシック建築の代表的存在だ。外観はもちろん建物の壁面に並ぶ彫像たちの表情、内部のステンドグラスの華麗な輝きなど、圧倒的な感動を呼び起こしてくれるものがあふれていた。

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 パリから約100キロ、モンパルナス駅から電車に乗って1時間ほどでシャルトルの街に到着する。駅を出て緩やかな坂を上って行くと、間もなく左手に高々とそびえる2本の尖塔を認めた。何と清々しく清冽な姿だろうか。

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 この大聖堂は、フランスにおける聖母マリア信仰の中心地として中世から幾多の巡礼者たちを迎え入れてきた。その根源は876年のこと。国王シャネル1世が、聖母マリアがキリストを生んだ際に着ていた衣を寄進したことから始まるという。

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 ただ、何度も火災に遭った。特に1194年の大火災は大半の建物を失ったが、聖母の衣は奇跡的に残った。「聖母が、住む家を失ってボース平野の風にさらされてしまっている」。民衆はこぞって金を出し合い、金のない人たちは労力を提供して1219年には新しい大聖堂が再建された。

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 その建物が、こうして今も目の前にそびえ立っている。正面の2本の塔は高さも様式も異なっている。

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 向かって右、南の塔は高さ106m。火災の焼失を免れたため、1160年の完成当時のロマネスク様式が残されている。

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 左側、北の塔は焼失後1513年にようやく再建されたゴシック様式。高さは115mでこちらの方が緻密な装飾がなされている。

 だが、決してアンバランスではなく、時代を超えて統括された気高ささえも感じさせる。全体として、フランスにある多くのゴシックの聖堂の中でももっとも繊細で壮麗なものの1つとしてゆるぎない評価をけている。

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 その壁面には見事な彫像が並ぶ。それまでの象徴的図形的な姿から、生身の肉体と表情を持った者へ、ロマネスクからゴシックへと変化して行く劇的なターニングポイントを示す像たちがそこに存在している。後日じっくりと観察するとして、今は周囲を一回りしてみよう。。

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 正面のすらりと伸びた姿とは別に、側面はがらりと違った表情を見せてくれる。

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 フライングバットレス。大建築の重力を外に逃がす装置で、この仕組みによって巨大な高さ、大きなステンドグラスが実現することになった。

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 また、裏面も堅牢な城塞となっている。

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 まさにゴシック建築の典型。

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 翌日、大聖堂をボース平野全体の中の風景として見てみたいと思い、少し離れた場所まで歩いてみた。家並みの切れる畑のあたりから大聖堂を振り返る。

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 すると、大聖堂は“巨大な建造物”から大海に浮かぶ高い帆柱をもった帆船のように優しい表情でたたずんでいた。

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 聖母にささげられた教会=ノートルダム(我らが母の)と命名された教会の名称と共に、三好達治の詩が脳裏に蘇った。

 [海]は、僕らの使う文字では お前の中に[母]がいる

 そして母[mare]よ フランス人の言葉では あなたの中に海[mar」がある

 海のように、母のように、果てしなく深く大きな懐を目指して、

 さあ、いざ母なる大聖堂へ!










































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宇治・平等院鳳凰堂に“愛のキューピッド菩薩”がいた!

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 翌日、京都・宇治に行き平等院鳳凰堂を見学した。ただ、この日は大雨で、写真を撮れる状態ではなかったので、鳳翔館で上映されていたモニターの映像で一部を紹介しよう。

 平等院は1052年、藤原頼通によって開かれたもので、その姿はとても優雅。ちょうど昨年春全面的な改修工事を終えたところ。ライトアップされた建築はまばゆいばかり。

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 鳳凰堂には阿弥陀如来座像、定朝作の傑作だ。

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 この重厚で静粛な雰囲気を漂わせる国宝は、金色に輝く。

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 光背にも仏が祈りを捧げる。

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 その阿弥陀如来の後方の壁に、浮遊し、自由奔放に飛びまわり、軽快に音楽を奏でる菩薩たちが52体も存在する。(現在は半分がミュージアムに移されている)

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 今回の訪問の一番の目的が、これらの雲中供養菩薩像。もちろん現在は木の地肌の褐色の像だが、モニターでは1053年の捜索当時の原色の彩りが再現されていた。

 像は全部で52体あり、南と北にそれぞれ26号ずつの番号が付けられている。この菩薩は南20号。背中に「満月」と記されていたため「満月菩薩」とも呼ばれている。

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 こちらは南24号。この像は最近まで52体のうち唯一右腕が欠けていたが、ようやく復元された。また、その際の調査で、失われた右手には矢を、左手には弓を持っていたことが判明し、その道具も付加された。

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 また、背中には「愛」という文字が記されており、まさにこの像は“愛のキューピッド”だったことが判明した。ローマ神話がいずれかの形で平安時代のこの日本にも伝えられていたのかも。

 映像で見ると、現代の KAWAII という流行語もあてはまりそうなキュートな菩薩さんだ。

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 外はさらに雨が激しくなってきた。

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 ただ、鳳翔館前の庭は、まるで竜安寺の庭をほうふつとさせるような趣をかもし出していた。

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 モニター映像に戻ろう。鳳凰堂の名前の基になった屋根の鳳凰。夕闇せまる頃のシルエット。

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 今にも大空に飛び立とうとしているかのよう。

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 その中でも、俯瞰で捕えたこのショットが印象的。

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 正面から見ると阿弥陀如来が堂々とお座りになっている様子が見える。

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 宵闇に浮かび上がる鳳凰堂は格別。ぜひ一度肉眼で見てみたいものだ。

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 その帰りがけ、ちらりと立ち寄った伏見稲荷。かなりの人出だったが、わずかに訪れた瞬間に1枚だけ撮れた無人の千本鳥居。

 この間に友人と会ったり、とにかくあわただしい関西旅でした。


































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大阪城から御堂筋へー夜散歩

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 大阪城のイルミネーションは、城だけでなく広い場内をさまざまな形でライトアップしていた。

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 入り口を入るとすぐに光のトンネルがあった。

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 LEDの美しい青い海の向こうに城がぞびえる。

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 ピラミッド型のモニュメントと城とのコラボレーション。

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 青い世界に浸っていると寒さも忘れるくらい。

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 ピラミッドツリーと名付けられた高さ23mのモニュメントは、常に画面が変化している。

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 大阪城公園の出口でもう1枚城の姿を。

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 お濠に映ったビジネスパークのビル群。なかなか風情があった。

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 その後、御堂筋付近の夜の街を散歩。

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 道頓堀川の両サイドはさすがに華やか。

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 ドルチェ&ガッパーナの店で浮遊していた天使たち。

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 デパートの壁面イルミネーションはきらびやか。

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 心斎橋のアーケード入り口には、江戸時代の往来風景が。

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 御堂筋ストリートのイルミネーションはちょっと幻想的だった。

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 路端で見つけた高村光太郎の「乙女の像」。思い出の地十和田湖畔にあるものの小型版。妙に懐かしかった。

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 御堂筋通り終点の大阪市役所壁面には星が輝いていた。














































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大阪城が七色に輝いた!

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 今回の旅の目的の1つは、プロジェクションマッピング。大阪城をスクリーンにした3Dマッピングとはどんなものかと、出かけてみた。

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 大阪城は1583年、豊臣秀吉によって築城が開始された。天守の高さは54・8m。白い漆喰の壁がスクリーンとなる。

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 マッピングが始まった。初めは城の輪郭に沿って、赤や青の色模様が現れた。

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 その色彩が徐々に変化して行く。

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 天守閣がモードの舞台になったみたい。

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 建物全体を1つのスクリーンとした映写が始まった。月が昇り、戦いに出陣する武者の姿が映し出される。

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 着物姿の女性が。これは秀吉の側室で、息子秀頼の後見人としてこの大阪城に住み、落城と共に命を絶った淀殿かも。

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 そんな運命を示すように城に落雷が。稲妻が走る。

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 こちらはやはり豊臣秀吉。

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 城がブルーに包まれた。

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 そこに花びらが舞い落ちて・・。

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 赤く燃える城。大阪城が落城したのは1615年の大阪夏の陣。

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 後半部分は大阪城再生の姿を象徴的に表現しているということで、春、桜が咲き誇る。

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 そこに龍の姿が。この龍の飛翔が再生を表現しているようだ。

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 約10分間のマッピングが終了。この日の満月は、春のように朧月夜になっていた。

 このマッピングはハウステンボスが催行しているということだ。昨年フランス各地で見たマッピングに比べて、時間の短さ、不足気味の光量などが気になった。また、フランスなどでは大聖堂といった基本的に平面の壁をスクリーンとして使っていたが、日本の城だと凹凸の幅が大きいため、どうしても映写効果を十分に発揮できにくいように思われた。












































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道頓堀初体験ー巨大看板だらけ!

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 大阪に行ってきました。仕事で何回か出掛けたことはありますが、まともに街を散策したことがなかったので、道頓堀を歩いて巨大看板群にはびっくりしました。もちろん、大阪の人たちにとっては日常の風景なんでしょうが・・・。

 道頓堀通りを東から歩き始めて最初に目につくのが「かに道楽」のかに。動いてはいなかったけど、存在感たっぷり。

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 すぐ横には龍。金龍ラーメンの看板。これは通りのあちこちにありました。

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 怒れるおやじ。串カツ「だるま」のおっちゃんはここの会長さんがモデルだとか。

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 このふぐは「たよし」の看板。ふくらんでるなあ。

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 元禄寿司の「はい!お待ちー」

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 もう1つのふぐは「づぼらや」。奥にタコの姿も。

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 なぜか巨大カールおじさん。

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 たこやきや「くくる」の看板にタコが巻きついていました。

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 これを忘れちゃいけません。たびたびテレビなどでおなじみのグリコの看板。高さが20mもある巨大看板。

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 くいだおれ太郎は、どこかへ出張中?代わりに紙の看板を1枚。

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 遠目に見たときには観覧車があるのかと思ったら、これはドンキホーテの看板。77mもの高さがあるんだとか。

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 その真ん中に収まっているえべっさんの大きさも17m!

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 串カツ屋の天井にはビリケンさん。

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 店頭にもビリケンさん。本物は通天閣にあるそうですが、コピーは至る所に。

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 最後は法善寺の水かけ不動さんにお参りして巨大看板巡りの散歩は終了です。さすが大阪、「看板の3D化」をとうの昔に実現していたことを実感しました。



































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横浜・みなとみらい散歩

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 先日、少し長めの散歩で横浜・みなとみらい地区まで行ってきた。爽やかな晴天、空が広い。

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 夕方になって、クイーンズスクエア横浜のビル群に照明が灯りだした。

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 夕日の空の色の変化も微妙なグラデーションがついている。

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 よく見るとランドマークタワーの左側方面、赤レンガ倉庫の奥に茜色に包まれた山が見える。そう、富士山だ。こんなところに見えるのを初めて気付いた。

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 と、目の前を大型船が通る!

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 これは国内最大級の豪華客船飛鳥Ⅱ。ワンナイトクルーズという特別企画だそうだ。

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 西の空を眺めれば、上空彼方に冴え冴えと三日月。

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 すっかり日が沈んでビルの照明も白っぽくなってきた。

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 実はこの日はクイーンズスクエアのビル群の全館点灯日。見事に点灯している。

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 少し移動してきた。横浜税関・クイーンの塔が黄色に輝いている。

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 赤レンガ倉庫近くで、こんな門のイルミネーションがあり、ビル群が額縁絵のようになっていた。

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 門の手前にはキャンドル。ハート模様?

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 赤レンガ倉庫に到着。倉庫とビル群が1列に並ぶアングル。

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 帰りがけ、もう1度ビルを眺めた。観覧車の赤が印象的だった。




































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新年ー石んこ地蔵さん

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 皆様 明けましておめでとうございます。今年もブログ「イタリアの誘惑」をよろしくお願いいたします。

 年明けということで、今年第1回目は、縁起のよさそうな写真でスタートしたいと思います。冒頭の写真は、鎌倉明月院で見かけた竹飾り。正月の松飾りに似た雰囲気。

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 その明月院にはこんな円窓がある。昨秋の京都のCMでは京都・源光庵の円窓が使われていたが、鎌倉にも立派な円窓がある。裏庭の紅葉が額縁に入った絵のようで素敵だった。

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 明月院の後に行った長谷寺にはかわいい地蔵さん「石んこ地蔵」がいた。それも3組。最初は境内に入って間もなく、観音堂へ向かう階段の途中、右側の路地にちょこんと立っていた。3組のうちこれは「3人歌声」という名前なそうな。

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 次に敷地内にある和風レストランの横の竹林にあったのが「陽だまり」。

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 3番目はあじさい散策路を上って行き、湘南の海が見渡せる見晴らしの良い頂上付近。通称「3人家族」。

 このような小さな像だけではない。鎌倉を代表する像はなんといっても鎌倉大仏。

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 台座を含めた高さは13.35m、重さ121トンという国宝の阿弥陀如来。

 この大仏さんのようにおおらかな、石んこ地蔵さんたちのようににこやかに過ごせる1年になって欲しいですね。
















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