キリストの逮捕、街中に人が溢れてーprocessione dei misteri trapani ④

　「ケデロン川での転落」。逮捕されたキリストは裁判を受けるためにエルサレムに向かう途中、足を滑らせて川に落ちてしまう。そんなシーンが御輿の上で展開される。

　その御輿を担ぐ男たちはみな地元の住民たちだ。

　一方、子供たちはちょっと飽きてきたかな。

　少し大きな女の子。もちろんこの日は学校はお休み。

　こちらは高校生かな。

　いよいよ裁判が始まった。キリストは大祭司の質問に対して、自らを神の子メシアだと認めた。それが、神を冒涜するものだとして、死刑が求められる。

　各グループのミステリの後ろには音楽隊がつく。１グループで５０人もの大部隊になり、それぞれが哀愁を帯びたメロディを奏でて行進を盛り上げる。

　キリストの一番弟子ペトロは｢キリストの仲間ではないか」と問われて、３度｢そんな人は知らない｣と否定する。

　こちらのグループの担ぎ手にはサングラス組が沢山。

　｢ヘロデの質問」。時の王ヘロデはキリストに質問を繰り返すが、彼は答えない。

　それぞれの像が近づくたびに、市民たちは目を凝らしてその様子を見つめていた。

　中でも特等席は沿道の家のテラス。上の階からは全体がよく見え、あちこちのテラスが即席のプレミア席になっていた。

　男たちはまだまだ元気いっぱい。

　旧市街の中でも最も広い通りの１つイタリア通りに出てきた。観衆の数もぐんと増える。

　先回りして行進の先頭に追い付いた。鼓笛隊の先導はすぐまた小路に入っていく。