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2015年9月

「ゴッドファーザー」の舞台となったマッシモ劇場とマラソン大会・・・パレルモ⑧

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 パレルモには2つの大きな劇場がある。なかでも日本人になじみのあるのはマッシモ劇場だろう。というのは、この劇場は、日本でも大ヒットした映画「ゴッドファーザー」で、劇的なシーンが撮影された場所だからだ。

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 それが、玄関正面の大階段。

 マフィアのコルレオーネ一族の子供でオペラ歌手となったアンソニーの公演がこの劇場で行われた。

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 興奮さめやらね中で、家路に着こうとして階段を下りる一行に凶弾が発射され、娘メアリーの命が奪われてしまう。

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 階段に泣き崩れる父マイケル。アル・パチーノの演技を今でも思い出すことが出来る。

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 1897年完成のこの劇場は、ネオクラシック様式の堂々たる姿。客席数3200と、当時はパリ・オペラ座に次ぐ有数の規模を誇っていた。

 ただ、20世紀終盤に20年余の修復期間があり、実は、あのゴッドファーザーの映画製作はその修復期間だったため、劇場内のシーンは別の劇場を使ったのだという。

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 劇場横のテラスが開いていたので、モーニングコーヒーを1杯。ポカポカと、とても気持ちの良いひと時だった。

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 また、ルジェーロ通りを北上して行くと、もう1つの大きな劇場が右手に見えてきた。こちらはポリテアーマ劇場。1874年完成と、マッシモ劇場より早く完成している。建物はローマのパンテオンに似た形で、脇から見ると屋根がなだらかなドーム型になっているのが分かる。また、ファザードはパリの凱旋門風。

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 屋上に4頭立ての2輪馬車ブロンズ像が載っている。

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 ちょうど逆光になって、馬たちの躍動するシルエットが素晴らしく見えた。

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 同劇場を通り過ぎて行くと、大通りの交通規制が始まっていた。「何があるの?」と、警察官に聞くと、「マラソンが始まる」という。ほどなくして、遠くのリベルタ通りのスタート地点辺りから一斉にランナー集団が走ってきた。

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 ただ、ランナーといっても走りの形は様々。

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 こんな親子連れだったり、

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 肩車の散歩気分だったり、

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 中には泣き出した赤ちゃんを乳母車で押しているお母さんも。そんな、和気あいあいの、楽しさいっぱいの風景が、日曜の朝にピッタリだった。

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 いやいや、それだけではなかった。散歩状態の一行が通り過ぎた後、本格的なマラソンが始まった。さすがにこちらは全力疾走。選手たちは颯爽と走り去って行った。































 




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ピカピカトマト(バッラロ市場)とギラギラ教会(ジェズ教会)・・・パレルモ⑦

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 中心街のマクエダ通りから西に折れて行くとバッラロの市場に着いた。先日紹介したヴッチリア市場よりもこちらの方が規模も大きく賑わっていた。

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 異文化の混じりあう街だけに、民族も様々。

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 果物類は、本当にまぶしいくらい鮮やかな色をしている。

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 魚屋さんがさばいている長い魚は何?

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 イタリア人には欠かせないトマトは見事にピカピカ!

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 ぶらぶらしているうちに方向を見失ってしまい、近所の人に尋ねてやっとジェズ教会にたどり着いた。外見は全く質素な造り。

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 ファザードには「グロッタ(洞窟)の聖母」があった。でも、なぜシチリアで洞窟?

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 中に入ると、外からは全く想像できない豪華な装飾が待っていた。イエズス会が、パレルモで最初に建てたのがこの教会。スタッコ細工といって、大理石を象嵌細工で装飾したものだ。

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 天井にはフレスコ画。第二次世界大戦で破壊されたが。長年の修復作業で見事によみがえった。

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 ローマやヴェネツィアなど、イエズス会の教会はどこも豪華なバロック尽しだ。宗教改革などで屋台骨が揺らいだ時代の、カトリックの反転攻勢の象徴としてのイエズス会の教会には、圧倒的な意志の力が溢れているのが感じられる。

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 ホテル近くに戻り、サンタ・アンナ教会の前を通った。どっしりとした重厚なファザードを持つ教会だ。

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 ファザードにあった迫力満点の像。

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 その前の広場で、手芸品の市が開かれていた。近所の人たちが楽しそうに品定めをしている風景が微笑ましかった。




















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もう1つのビザンチン美術の傑作・マルトラーナ教会・・・パレルモ⑥

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 沢山の彫像が立つプレトーリア広場の南、がらんとしたベッリーニ広場に古い2つの建物がある。奥の方の建物、マルトラーナ教会に入った。1143年建設という古い建物の外見は、崩れ落ちそうと思えるほどの姿だが、中に入ってびっくりした。

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 全館が黄金のモザイクで埋め尽くされる驚異の世界が、そこに広がっていた。

 この教会の設立者は、12世紀のシチリア王国海軍提督ジョルジョ・デイ・ダンティオキア。初代国王ルッジェーロ2世の重臣だった人物だ。

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 その人物が描かれたモザイクが、入口すぐの左側にある。「聖母マリアの足元にひれ伏すダンティオキア」。あれまあ、描かれた姿はまるで亀。教会を造った人間なんだから、堂々とした姿でもよいのに、と思うのだけれども、まさに「ひれ伏す」形で畏まっている。なぜこれほどまでに平身低頭の格好を?

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 そのヒントが、その絵と対をなすように、入口右側に掲げられた絵にあった。

 こちらは「キリストに戴冠されるルッジェーロ2世」。当時はたとえ王であってもキリストと目を合わせるどころか、一段下の位置に描かれるのが常識だった。

 ダンティオキアは国王の家臣なのだから、さらに下の位置にいなければ、国王からにらまれてしまうことになりかねない、ということだったようだ。

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 さて、中央ドームを眺めてみよう。全知全能の神・キリスト像がクーポラの中心にどんと構える。その周囲には4人の大天使。だけど、この4人、他の教会の絵とは違ってくにゃくにゃ、四つん這い。リラックスしているというか、寝ているというか。

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 部分的に平らになった壁面は、キリストと聖母マリアの生涯を描く絵が。これは「受胎告知」。上の写真でくにゃくにゃしていた1人、大天使ガブリエルがマリア目がけて聖霊の象徴であるシロハトを飛ばして仕事中。

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 こちらは幼子キリストがお参りに行く「神殿奉献」の場面だ。

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 ドームを支える柱のアーチ状の部分にも絵がある。左側は「キリストの誕生」。頭上に輝くのは彗星!?

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 その反対側には「聖母マリアの死」が描かれる。聖母の魂をキリストが抱えて天国に運ぶ様子だそうだ。

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 その他、福音書記者、

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 聖人たち

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 天使など、いろいろな像が天井狭しと展開されている。

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 正面祭壇を見てみよう。中央の大きな器はラピスラズリの聖甕。その上にキリスト昇天の絵が置かれ、

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 上のクーポラににも鮮やかな彩色の絵が描かれている。

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 狭い空間だが、びっしりと椅子が並べられているので、そこに座って頭上の“天国”をじっくり眺めれば、至福の時間を過ごすことが出来そうだ。

 ただ、あまり熱心に眺めていると、肩が凝り、首が痛くなるのでご用心!

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 この教会の右隣にあるのはサンカタルド教会。赤い3つの球形の屋根が特徴的。ハーレムに使える宦官がかぶる帽子を模したものと言われており、イスラム支配を経験したシチリアならではの風景だ。

 831年から、1072年のノルマン人の征服まではイスラムの支配下にあったため、この時代は建築における基本的な装飾はイスラム美術に基いたものになっている。












































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だまし絵、市場、ドメニコ教会・・・パレルモ⑤

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 ダッシジ教会を出て、ふと右手を見ると,何やら人が出入りしている。

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 手前のドアでは、女性が驚いた表情で外に飛び出しそう・・・。

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 一方、先のドアでは、帽子の男性が室内をうかがって・・・・。と思ったら、どちらも壁に描かれただまし絵だった。

 こんなユーモアを何気ない場所に仕掛けているシチリア人って、なかなかのセンス。

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 その通りを少し北上すると、市場にぶつかった。ヴッチリアの市場だ。パレルモ市内でも1番古い市場だという。私が行った時は朝方だったので、まだ人は少なかったが、食材が所狭しと並べられたいた。

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 果物はつやつや。

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 魚は頭としっぽを結んで、いかにも跳ねまわっているかのような陳列法だった。

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 店の大将が、客に魚の調理法を伝授していた。

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 市場を出ると、サン・ドメニコ教会の広場に着いた。

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 広場には何体もの彫像が並ぶ塔が立っている。

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 中に入ってみた。沢山のシャンデリアがぶら下がって特徴的。

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 旗を持ったキリスト?

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 非常に美しかった女性像。

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 かと思えば、キリストがあまりにものけぞりすぎて、可哀そうの気持ちよりも、どうしたんだい!と声をかけたくなるピエタ像もあった。

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 広場にはヤシの木が茂り、いかにも南国のムードが一杯だった。






































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セルポッタの彫像が埋め尽くすダッシジ教会・・・シチリア④

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 朝、ホテル北東側にあるサンフランチェスコ・ダッシジ教会に行った。パレルモ出身の彫刻家ジャコモ・セルポッタの作品が溢れているという教会だ。ローマ大通りからV・E通りに右折し、しばらく歩いて小路に入ると教会が見えた。

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 一見派手さはないが、かなり規模は大きい印象。朝のせいか無人状態で、まるで教会を貸し切ったかのようだ。

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 創建は1277年。自然災害や戦争などによる破壊も、その都度修復によって復元されている。

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 奥に見えた。セルポッタによって装飾されたきらびやかな礼拝堂。

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 右サイド。白い彫像と壁面装飾が、アグレッシブに迫ってくる。

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 左サイドも同様だ。聖人たちが競ってその姿を誇っている。過剰とも思える装飾だが、ギリギリのところで踏みとどまって、品格を保っているように見える。

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 祭壇の絵は、聖母マリア。

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 天井には聖母の戴冠図が描かれ、その下にランタンが垂れ下がる。

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 側廊で目に留まったのは立ち姿のピエタ像。

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 志半ばにして命を落としたキリストの無念と、わが子を支えるマリアの悲哀の表情が、激しい慟哭を伴って胸に迫る。

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 その他にも教会には沢山の像が飾られていた。

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 柔和な表情を浮かべた女性。

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 持っているのは鏡?それともフライパン?

セルポッタだけでなく、それぞれの像が印象に残る教会だった。




































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モザイク世界3大傑作の1つ・パラティーナ礼拝堂のきらめき・・・パレルモ③

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 パレルモ最大の見どころ・ノルマン王宮にあるパレティーナ礼拝堂を目指した。

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 王宮は幾度もの増改築がなされており、王宮といっても普通の建物みたいだ。現在はシチリア州議会議事堂になっていて、入場時はセキュリティチェックがあった。

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 2階がパラティーナ礼拝堂。アラブ・ノルマン様式の礼拝堂で、キリスト教のモザイク芸術としては、世界3大傑作の1つに数えられる。(他の2つはイスタンブール、ラヴェンナにあり、ここに入ればその3大傑作を完全制覇することになる。ちょっとわくわく)

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 保護のため入場制限がかけられているらしく、少し待たされた。その間廊下のモザイクを眺める。こちらもなかなか。1800年代に新しく制作されたものとか。

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 さあ、入場。礼拝堂内のドーム、アーチ、壁面すべてがモザイクで埋め尽くされている。それも、黄金の輝き。ビザンツ独特の金地ガラスモザイクだ。

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 中央に「祝福の神キリスト」の大きな姿がどんと収まっている。

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 その上にもう1人のキリストがいた。「天使に囲まれた全知全能の神・キリスト」。

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 この2人のキリストの間、下のキリストのすぐ上部に受胎告知が描かれていた。

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 また、キリスト像の下には、優雅に座るマリア像がある。

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 こうした空間全体の黄金の輝きは、目がくらむほどだ。19世紀にここを訪れたモーパッサンはここを「黄金の天界」と絶賛した。

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 左わきの壁面を見ると、「聖ペテロと聖パウロの物語」が描かれる。

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 一方、こちらの壁面は「キリストの生涯の物語」だ。細かな描写が目立つ。

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 旧約聖書から題材を取った創世記、アダムとイヴ、人間の創造などの絵も見られた。

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 礼拝堂はノルマン王朝のルジェーロ2世が1132年に着工、1140年に完成した。12世紀のパレルモの街がどれほどの繁栄を誇っていたかがうかがわれる。

 まさに、華やかな地中海支配の歴史が産み落とした貴重な財産に触れることが出来たひと時だった。








































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プレトーリア広場にフィレンツェの面影が・・・パレルモ②

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 ローマ通りのホテルにチェックインし、部屋の入ってみて思わず歓声を上げた。窓を開けたら、見事な風景が広がっていたからだ。

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 正面に高くそびえる山があり、その下にいくつもの教会の塔やクーポラが並ぶ。典型的なイタリアの風景が目の前にあった。

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 駅からローマ通りを歩いてきたときには、高いビル群にさえぎられて、単なる都会の街並みとしか見えなかったのだが、

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 7階建てのビルの上にまで来ると、全く違った風景を見ることになった。

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 ホテルからすぐのところにクワトロ・カンティがあった。日本語にすれば単なる「四つ角」を意味する言葉。ただ、四方を囲む建物が内に湾曲していて、交差点を円形に取り囲んでいる。

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 それぞれの建物の足元に噴水、2層部分にはカルロ5世、フィリップ2世ら4人のスペイン王、3層部分には聖女アガタら4人の守護聖女像が据えられている。スペイン統治時代の17世紀に造られたものだ。

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 そのすぐ南側には、プレトーリア広場がある。

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 中央の噴水の周りには30体もの彫像が配置され、一瞬フィレンツェのシニョーリア広場を連想させる雰囲気。

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 調べてみたら、この噴水などはフィレンツェの職人フランチェスコ・カミリアーニの作で、フィレンツェの屋敷のために制作され、1570年代にここに移築されたものという。

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 こんな個性的なおじさんも。

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 そんな広場も、夜になると雰囲気は一変する。闇の中に浮かぶ像たちは、なかなか神秘的にさえ見える。

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 奥にある教会のクーポラまで、高低差を生かした構図が面白い。

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 個々の像たちもスポットライトを浴びて、オレンジの世界。

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 シニョーリア広場には及ぶべくもないとしても、ルネサンスの香りがほのかに漂う広場だった。
































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あの惨事は忘れまいーパレルモ空港に付けられた名前の訳・・・パレルモ①

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 タオルミーナからバスを乗り継いでパレルモに着いた。パレルモは、人口70万人のシチリアを代表する都市だ。

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 この島は、紀元前のギリシャ人支配から始まって、ローマとカルタゴの支配権争い、ビザンチン侵攻、アラブの上陸、ノルマンの領有など、他民族が入り混じってこの地を統括してきた。それに伴い、さまざまな文化が融合し、発展を遂げた。

 まさに文明の十字路。その中心であるパレルモは、やはり重層の重みを持った街であるに違いない。そんな思いと共に街に降り立った。

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 ホテルに向かう途中、こんなTシャツを見かけた。そう、ご存知、映画「ゴッドファーザー」のTシャツだ。これを見て思い出したことがあった。パレルモ空港の名称だ。

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 「ファルコーネ・ボルセリーノ空港」。出発前に調べていて初めて分かったことだが、この名称には深い意味が込められている。

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 1992年、シチリアでは史上空前のマフィア壊滅作戦が展開され、その判決が下された。342人が有罪となり、中でも19人のボスは終身刑という大規模なものだった。

 その裁判を主導したのが、ファルコーネ(写真左)、ボルセリーノ(同右)の二人の治安判事だった。

 だが、この二人を悲劇が襲う。

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 同年5月23日、ファルコーネ判事が、空港から市内に向かう高速道路上で、道に仕掛けられたリモコン操作爆弾で車ごと飛ばされて死亡。

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 また、その2ヶ月後の7月19日、ボルセリーノ判事も母の実家の前で、車に仕掛けられた爆弾で殺害された。

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 この痛ましい惨事を決して忘れまい。そしてマフィアの根絶を期して、イタリアは空港名にこの二人の名前を刻んだのだった。

 それから20年余りの年月が過ぎた。だが、今でもマフィアは厳然と存在する。複雑なシチリアの歴史的背景を胸に刻みながらのパレルモ滞在スタートだ。











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エトナ山は予想をはるかに超えて変容した!-タオルミーナ⑥

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 タオルミーナで宿泊したホテルの部屋はテラスが張り出していて、そこに出ると右側にイオニア海の海岸線とエトナ山がよく見えた。

 エトナ山は標高3323m。富士山より少し低いが円錐形の優雅な姿は、タオルミーナ滞在中常に目を惹く存在だった。しかも、この山は今でも日によっては煙を噴き上げるヨーロッパ最大の活火山だ。その姿を時間を追って観察してみた。

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 タオルミーナに到着した日は、ほとんど山頂が雲に隠れて見えなかった。

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 ただ、目の前に広がる海岸線の青さが目に染みた。

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 翌日午前、やっと山頂まで姿を現してくれた。

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 夕方、カステルモーラ散策を終えて帰ってくると、陰影を伴って山肌の感触まで感じられるほどにくっきりと、全容を見せてくれた。

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 かすかに夕陽の色を雪に映して・・・。

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 日没はどこか淋しい。

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 海岸線には灯が灯り、夜へと誘う。

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 日没後のかすかな光を受けるエトナ山。火口付近から上がっているのは火山の炎?

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 翌朝の日の出前、暗い中にも山肌がほのかに色づき始めた。

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 そして、ピンクのエトナが目の前に!

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 これほどまでにピンクに色づいた山を見るのは、初めての経験だ!

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 そんな、エトナ山の予想を超える変容に感謝。これも大自然が演じる壮大なスペクタクル。

 その時その時に居合わせた者だけに贈られる、ひそやかな自然からのプレゼント。

 心からの感謝と共に、さあ、次の目的地パレルモに出発だ。


































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