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「水晶の夜事件」(シナゴーグ炎上)=ホロコーストはここから始まった・・・ベルリン⑲

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 コッペン広場の西側、オラニエンブルガー通りに入ると、そびえ立つ金色のドームが飛び込んでくる。新シナゴーグだ。
 ドームの高さは50m。秋の陽光をたっぷり浴びてまばゆいほどに輝いて、圧倒的な存在感を誇っている。
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 ただ、新シナゴーグは1995年に復旧されたものだ。この建物は、ホロコーストの口火となる事件なしに語ることはできない。それが「クリスタルナイト=水晶の夜事件」だ。
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 1938年11月9日夜。ナチスの宣伝相ゲッペルスの扇動演説に呼応したナチ党員が、ユダヤ人の商店やシナゴーグを破壊し、多数のユダヤ人を虐殺した事件。
 
 この日の反ユダヤ主義暴動はドイツ各地で発生した。破壊されたシナゴーグのガラスや商店のショーウインドウのガラスなどが破片となって路上にまき散らされた。
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 その破片のきらめきが水晶の輝きのようだったとして、現実とはかけ離れた美しい名前が付けられてしまった。
 この事件を契機として、ユダヤ人迫害は次々とエスカレートしていった。当初はユダヤ人を隔離する形だったが、戦争による領土拡大に伴って対象となるユダヤ人の数は飛躍的に増大。隔離施設不足となったナチスは、ユダヤ人の「追放」 から「絶滅」へと方針をエスカレートしていった。
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 現在の新シナゴーグは礼拝堂ではなく、ユダヤに関する資料館になっている。入場料を払い、セキュリティチェックを受けて中に入った。
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 かつての礼拝堂の模様を記録した写真などがあったが、全体的にはがらんとした雰囲気。
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 陳列物よりも個人的にはステンドグラスのほうに目が行った。抽象的なデザインだが、なかなかインパクトのあるもの。宗教的というより現代的なタッチのものだった。
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 ふと、気が付いたことがある。水晶の夜事件が起きたのは1938年11月9日。毎年11月9日がユダヤ人迫害記念日になっていることを知って、この日付けが記憶の底に響いた。
 あれ、11月9日って、、、。
 思い出した。ほぼ半世紀後の1989年11月9日。
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長い間ベルリンを東西に分断していた壁が崩壊した日も11月9日だった。ベルリンにとっての11月9日は、二重の特別な意味を持った日なのだ。

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