アクア・アルタ(高潮)
今日のニュースで、ヴェネツィアのアクア・アルタの模様が報道されていた。冬場のヴェネツィアでは毎年のように街に海水が浸水して水浸しになる。私も何度もこうした光景にぶつかったことがある。
これはサンマルコ広場。対岸のマルゲーラ地区の工場地帯の地下水汲み上げによる地盤沈下はずいぶん前に中止されて、沈下は納まったが、地球規模の温暖化の影響か、浸水は毎年回数を増やしている。
街には机をつなげたような人工橋を並べて、歩けるようにしているが、市民も観光客もアクア・アルタにぶつかると、本当に苦労させられる。
アクア・アルタは特に新月か満月のころによく起きる。その際にはサイレンが鳴らされ、注意が喚起される。
近年では、1966年11月4日に大規模なアクア・アルタが起き、ほとんど市内全体が水に浸かった。2年前の11月にヴェネツィアに行った時には、それからちょうど40周年ということで「ヴェネツィア守ろう」という趣旨の垂れ幕がリアルト橋周辺に掲げられていた。
モーゼ計画という、ラグーナの入口に堰を建設して高潮を防ぐ計画があるのだが、それがラグーナの生態系を壊してしまうのでは、という反対の声もあって、まだまだ実現には至っていない。ヴェネツィアは果たしてどうなっていくのだろうか。
私は、そんな状況も含めての取材に、来週からイタリアに旅立ちます。しばらくはこのブログもお休みします。また、来年お会いしましょう。
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