ペルージャ街歩き
アッシジ滞在中に半日だけ隣町のペルージャに出かけた。ウンブリア州の州都で、紀元前4世紀からの歴史を持つこの町はエルトリア時代からの遺品も出土する場所だが、今回はほんの一部だけをご紹介。町の中心地は11月4日広場。中央の円形の噴水が目印だ。奥の建物はゴシックのプリオーリ宮。国立のウンブリア美術館もここに入っている。
アッシジのウニタ・イタリア広場から出るバスに乗って約1時間。ペルージャの中心街下のパルティジャーニ広場に到着する。電車だと、駅は中心街から遠く離れているので、バスのほうが便利だ。ただし、バスターミナルから左側にあるエレベーターを上り、いくつもあるエスカレーターを乗り継いで、途中の城塞の洞窟のような場所にも臆せず進んでいくと丘の上の中心街に到達する。そこからは上の写真にあるヴァンヌッチ通りを正面奥に見える大聖堂に向かって歩いていけばOKだ。
大聖堂の内部は明るく透明感のある空間だった。3廊式で、高い天井にはモザイクとシャンデリア様のランプが下げられ、すっきりと美しい。
入口から3番目の柱に何やら信者の人たちが祈りを捧げていた。近づいてみると、ふくよかな聖母像がこちらに向かって語りかけてくるような姿で立っておられた。G・ディ・パオロ作「恩寵の聖母」と呼ばれる。
11月4日広場の北に延びるアッピア通りとアクアドット通りが重なり合う場所があり、その景観がとても面白い。アクアドット通りとは広場の噴水に水を引くために造られたものだそうで、今では普通の道になっている。近くのおじさんが掃除をしていたので、ボンジョルノと声をかけたら、倍もある大きな声であいさつを返してくれた。
この道の上に別の道のための橋がかかっており、変化に富んだ景色が楽しめる所でもある。
坂を登り切って下を見下ろすとこんな感じ。3本の道が交差しているような複雑な形をしている。
アッピア通りの北側には外国人大学があり、ここには日本人も相当数留学しているという。この大学のせいかペルージャでは若者の姿がかなり目立った。左側の建物が大学本部。
ラファエッロ通りという名前に魅かれて進んでいくと、サン・セヴェーロ教会にたどり着く。小さな教会だが、ここにはペルージャに残されたたった一つのラファエロ作品「三位一体」があった。教会そのものは閉まっていたが、作品がある礼拝堂だけは開いていた(有料、3ユーロ)。ここからの町の見晴らしも良い。
大聖堂の北側の通りは、本当に古いたたずまいのしっとりした雰囲気。建物と石畳のグレーのモノトーンが落ち着きを演出する。
大聖堂裏まで来ると、さっきはなかった陶器市が店開きしていた。
11月4日広場に戻ったら、大聖堂真向かいの15世紀の建築・ブリオーリ宮で挙式をしたカップルが祝福を受けながら、階段を下りてくるのに出会った。
挙式を終えたばかり、ほやほやの新婚カップルの熱いキス。いつまでもお幸せに!
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