柱上の変身、聖人たちの24時ーサン・ピエトロ大聖堂⑤
ベルニーニの造り上げたサン・ピエトロ広場は巨大な284本の柱が4列に並んで楕円形の空間を取り囲んでいる。その列柱の上にはずらりと聖人像が勢ぞろい。これらの聖人像は、朝昼晩と時間の変化に応じて様々な表情を見せてくれる。今回の旅は大聖堂近くに宿泊したことで、ほぼ毎日広場の前を通り、そんな変化を連日楽しむことが出来た。
夜明け前、ライトアップされた列柱から大聖堂ファザードにかけて聖人たちが列を作る。
照明の当たった聖パウロの後方には12使徒たちが控える。
日の出前、朝焼けの中でまるで「おはよう」と挨拶を交わしているよう。
聖人たちはとても早起きのように見える。
すっかり日が昇り、ファザードの使徒たちはオレンジに染まっている。
彼らもちょっと眩しそう。
昼前の風景。よく見ると聖人たちの姿は実にバラエティに富んでいる。
午後になり、太陽は西に傾き始め、広場は日陰になった。
クーポラから聖人たちの後ろ姿を見る。こうして見るとかなり大きいのがわかる。
横向き。もともと前だけが見られるように造られているので、後ろ姿は割とおおざっぱ?
広場から見た列柱と聖人像。カーブが美しい。
その列柱の端に、クリスマス用に造られたモニュメントが飾られてあった。キリスト誕生を祝うモニュメント。この時期でないとお目にかかれない。
遅い午後。雲が広がってきた。聖人たちがその雲を見つめる。
太陽が沈んで行く。ちょうどクーポラの陰に隠れた。彼らは、この日あった出来事を語り合っているかのようだ。
日が沈み夕焼け雲が空を赤く染める。その雲までドラマチック。
列を作って、沈んで行った夕陽を見送っている。
月が昇ってきた。ほのかな月明りの中の聖人たち。間もなくこの日も終わる。明日も争いごとのない一日でありますように・・・。
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