ブルージュ ベルギー

ブルージュ 白い教会と黄金の彫刻

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 午後、一旦ホテルに戻って休憩した後、夜の街歩きに出かけました。ホテル近く、コンサートホールのあるザンド広場にはこんな現代的な彫刻群が。

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 マルクト広場にも灯りが灯った。左から5番目の三角屋根の店は老舗のレストランで、ヘップバーンも来店したことがあるとのこと。ここで生涯初めてのウサギ料理を食べました。ちょっと甘めのソースで私としては醤油がほしかったなあ。

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 もう一つ先、ブルグ広場の聖血礼拝堂。後ろ側に鐘楼が見えますね。

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 この広場の公文書館などがライトアップされていました。屋根の上の像は正面は正義の象徴、右はアーロン、左はモーゼの像だとか。

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 隣の市庁舎の壁面には5層6列にわたって彫像のレリーフが並んでいました。聖書に登場する人物、歴代フランドル伯などだそうです。15世紀までに完成したのですが1792年にフランス軍によって破壊され、現在の浮き彫りは19世紀後半のものとのことでした。

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 帰り道、家並みの向こうにミケランジェロの像のある聖母教会の塔が見えました。

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 そして正面には救世主大聖堂の白い巨大な建物がにょっきりと姿を表わしました。ブルージュ最古の教会で、中世のゴシック様式です。まるで夜の世界を支配するかのような偉容に感じました。

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 間近で見ると、さらに白さが目立ちます。昼はそれほど美しさを感じなかったのですが、夜空とのコントラストが一層その存在感を際立たせるのでしょうか。

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 ザンド広場に戻ってきました。ライトアップされた現代彫刻群は黄金に輝いて広場を占領しています。

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 こんな奇抜な彫刻が、妙に古都の広場にマッチしているように思えました。そういえば、ここにあるグルーニング美術館にはマグリットやデルヴォーなどベルギーのシュルレアリスムの巨匠たちの作品が収蔵されており、意外な楽しみを見つけることが出来ました。お勧めです。

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ブルージュ周遊 愛の湖、ヘップバーン、ミケランジェロ

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 翌日は朝一番に世界遺産のベギン会修道院に行きました。木立の奥に見える白いひっそりした建物の風景は、まるで映画のワンシーンのよう。実際にオードリー・ヘップバーンの尼僧物語はここでロケが行われたそうです。

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 修道院のすぐ南側に「愛の湖」と呼ばれる公園がありました。この付近は中世では北海とつながる港だった場所で、以前は貿易港として活況を呈していました。今では水の都の静けさを体現する所になっています。繁栄を謳歌した都市の面影はもう見られません。

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 陽が差してきました。水面の波紋と太陽のきらめきが美しい。水の都の幻想的なひととき。またもヴェネツィアを思い出してしまいました。

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 運河クルーズに参加してみました。水上から見たブルージュの歴史的建造物群です。

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 遊覧船の乗り場付近の家の壁。いかにもフランドル風な国旗をかたどった木靴の陳列がおもしろいですね。日本の日の丸もありました。

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 聖母教会に向かう途中、こんな看板を見つけました。月ですね。この街では道に突き出るような大きめの看板をよく見かけましたが、デザインの斬新性、大きさなどでこの看板が一番印象的でした。

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 聖母教会。荘厳な主祭壇の中央にはミケランジェロの聖母子像が祭られています。ベルギーにある唯一のミケランジェロの作品です。

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 本来はシエナのカテドラルに飾られる予定だったのですが、1506年にベルギーの商人が購入してブルージュに持ってきたとのこと。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂にあるピエタ像の後ほどなくして造られたカラーラ産大理石の像。初期のほっそりした優雅なマリア像です。本物をじっと見たら、確かにどことなくピエタとマリアの面影が似ていましたよ。

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 教会の北側を歩いていたら、こんな素敵な壁絵を見つけました。アーレンスハイスという館で、2階は英国人画家のフランク・ブランギンの美術館になっています。

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 中に入ってみたら、こんな優雅な階段がありました。

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 ほぼ街を半周してマルクト広場に戻ってきました。ランドマークの鐘楼が青空に映えています。

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お隣のブルグ広場には市庁舎と聖血礼拝堂が並んでいます。

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 聖血礼拝堂は、12世紀に十字軍に参加したフランドル伯がコンスタンチノープルから持ち帰った「聖血の遺物」が祭壇に収められています。ただ、開帳は決められた日だけで、私たちは見ることが出来ませんでした。

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ブルージュ 北方のヴェネツィア

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 アントワープから電車で1時間程度で水の都ブルージュに到着します。13世紀には北海と水路で結ばれたこの街はハンザ同盟の拠点都市、西ヨーロッパ随一の貿易港として毛織物交易などで繁栄を誇りました。しかし、15世紀には水路に泥が堆積して浅くなり、商船の通行が不能になってしまいました。このためブルージュはいつしか時代から取り残され歴史の舞台から姿を消しました。ただ、まさにこのために現代まで中世の景観をそっくりとどめた貴重な街として再び脚光をあびることになりました。いくつもの運河に囲まれたたたずまいは「北方のヴェネツィア」と形容されます。

 ブルージュに着いたのは午後遅め。とりあえず街の中心・マルクト広場に行ってみました。そのシンボルが高さ88mのこの鐘楼。石造りの堅固な塔は世界遺産になっています。

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 鐘楼の横にあるのが州庁舎。正面に尖塔が立ち並ぶネオゴシック様式だが、実は19世紀の建築とか。

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 近くで夕食を摂った後、マルクト広場から南東側のウォーレ通りを散策。間もなく運河を渡る橋に到着しました。ここから眺める風景はまさに水の都の典型的なものでした。南西側には聖母教会の塔が水面に映ってヴェネツィアの光景かとみまごうばかり。

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 後ろを振り向くと、こちらも見事な運河の光景。中世の家並みが鏡のような水面にきれいにシンクロしていました。

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 聖母教会の尖塔は通りの合間からもしばしば顔を出します。

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 ホテルの看板も、夕闇のアズーリをバックに芸術品のように輝いていました。

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 ライトアップされた黄金に輝く鐘楼を、「猫屋」という看板の猫が見上げていました。ただ、この店はなぜか洋服屋でしたが・・・

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 マルクト広場に戻りました。広場北側の家並みは典型的な切妻屋根。この辺はヴェネツィアとは全く違いますね。

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 広場中央には1302年フランスからの独立を目指して市民蜂起を指導した二人の市民の像があります。バックの州庁舎とのコントラストがなかなか。

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 鐘楼をバックに休憩する馬車の姿が、いかにも中世の都市らしく、しばし見とれていました。

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