「インフェルノ」ラングドン教授の辿ったルート上-フィレンツェ編
このほど発行されたダン・ブラウンの新作「インフェルノ」を読んだ。「ダヴィンチ・コード」でもおなじみの、主役のラングドン教授は謎の解明のために世界を奔走するが、たまたま主要舞台となった都市は行ったことのある街ばかりだった。それで、小説では見ることのできない都市の風景を、ストーリーに沿って辿ってみよう。(但し、ネタバレになるような核心部分には触れないように注意して書き進めたいと思います)
冒頭、ラングドン教授は病院のベッドで目を覚ます。どうして、なぜここにいるのか、記憶が戻ってこない。 ただ、窓の外に見える建物がヴェッキオ宮殿であることで、今フィレンツェに居ることだけがわかった 。しかし、突然襲撃者が侵入して攻撃される。そこに居合わせた医師シエナ・ブルックスに助けられて街中へ逃走する。
その最中、彼の衣服にあったプロジェクターをみると、ボッティチェッリの「地獄の見取り図」が映し出された。
それは、ダンテの「神曲」のなかの地獄篇をテーマとしたものだ。それで、この不可解な状況を解明すべく、ダンテ地獄篇から謎解きに入って行く。ただ、追われっぱなしなので、逃亡を続けながらの行動となった。
逃走のルートはピッティ宮殿の庭を通り抜けて、
ヴェッキオ橋の上に造られているヴァザーリの回廊を通り、
ヴェッキオ宮殿へ。
宮殿内の五百人広間に解明の謎が隠されていると見て潜入する。
その広間には、ヴァザーリ作の「アンギアーリの戦い」 の大きな絵画があり、これを経由して辿りついたダンテのデスマスク保管室で、
デスマスクがなくなっていることが判明した。
そのころ、ラングドン教授の友人であるドゥオモ付属美術館長イニャツィオが急死、ダイイングメッセージとして「天国の25」という言葉が残されていた。
ラングドンとシエナは手掛かりを求めてダンテの家へ。
さらにダンテとベアトリーチェが出会ったという教会へ。ここで「神曲」に詳しい人と出会い、「天国の25」というのは天国篇第25歌 を意味し、そこには「私の洗礼盤の前で、冠を探すことになろう」という言葉が書かれていることを発見する。
ダンテが洗礼を受けた場所はどこか?それはドゥオモの隣りにあるサン・ジョヴァンニ洗礼堂だった。
しかも、その洗礼堂の東門にはミケランジェロが名付けた「天国の門」があるではないか!
洗礼堂の中に入ると、きらびやかな黄金の輝きに圧倒される。
そこにあった洗礼盤の中で、消えたダンテのデスマスクを発見する。そして、デスマスクには「馬の首を断ち、盲人の骨を奪った、不実なヴェネツィアの総督を探せ」の文字が残されていた。
ヴェネツィアに行くしかない!ラングドンとシエナの二人の舞台はアドリア海の女王・ヴェネツィアへと移って行く。
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