ヴェネツィアの街を歩いていると、あちこちでとても狭い通りにぶつかる。それで、先日の旅ではメジャーを持参してどのくらいの狭さかを計ってみた。その結果を報告しよう。
1 [55cm」 ヴァリスコ通り(Cl Varisco)
ミラーコリ教会の北側、魚介類を売る出店の出ているステラ広場から、この出店を背にして真っ直ぐ進むとヴァリスコ通りに入る。この通りに入った付近は人通りもあり1m以上の幅があるが、一つの道と交差した先の運河に行き着く10数mの部分は極端に狭くなっている。最も狭い所は実に55cm。完全に人一人がやっと動けるという限界ぎりぎりの狭さだった。ただ、ここは全く人の通った気配は残されていなかった。
2 [64cm] ロッキオ・グロッソ通り(Careseria de l’ochio grosso)
アルセナーレ停留所で降りて、アルセナーレ(国営造船所)を目印に進む。正面からサン・マルティーノ教会側の側面を回りこんで縦長のゴルネ広場に行き、すぐ左のバスティオン通りに曲がると2本目の小路がこの通りだ。長さは10mほどでその先に交差するピッシーナ・サンマルティン通りが見えるのだが、たどり着こうとすると、両肩に左右の建物の壁がぶつかりそうで、決して走ったりは出来そうにも無い。
3 [69cm] ストレッタ通り(Calle Stretta)
リアルト橋を渡りサンポーロ地区に入ってすぐ左折し、運河沿いに進むと右側にサン・シルベストロ通りがある。ここからサン・アポナル広場まで進む。さらにアルギリッツィ広場に入って行き止まりの建物まで進むと、その左側にストレッタ通りが見つかる。ここは石畳3枚分の広さ。名前がイタリア語で「狭い小道」という意味なのだから、自他共に認める狭さだ。ただ、通行者は結構多い。犬の散歩道にもなっているらしく、私の前を若い女性が3匹の犬を連れてさっそうと通り過ぎていった。広場は子どもたちの遊び場になっており、乳母車(車の無いヴェネツィアだが、乳母車だけは許可されており、よくみかける)若いお母さんたちの談笑の場でもある。晴れた日の午後など、明るい話し声がゆったりした空間に響きわたっている。
4 [77cm] ラフィネリア通り(Corte Rafineria)
アルゴリッツィ広場からストレッタ通りと反対側に目をやると、この通りがある。とても短い小路で、奥の小さな広場に突き当たってあっという間に道が終わる。狭いと思う道は大体石畳3枚分くらいが多いのだが、ここは一部ちょっと大き目の石畳2枚という場所がある。
5 [86cm] クルニス通り(Ramo Secondo Del Curnis)
サン・アポナル広場に戻って、広場から少し右側に行くとこの通りがみつかる。リアルト橋から奥に入ったこの周辺はヴェネツィアの中でも特に狭い通りの多い地区になっている。地面の部分はそれほど狭くないのだが、3階付近から上は出窓のようになっていたりするため、ほとんどくっつきそうで、圧迫感はここが一番あるかも、という雰囲気だ。
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